香港は中国の一部だが、特別行政区として大陸側とは異なる政治経済体制をとっている。多数の人口を抱える大都会で、中心部は高層ビルが並び密集した感じであるが、郊外では、まだ土地に余裕がある。他の海外都市と比べて特徴的なのは、とにかく建物が多く、人も多く、人口密度が高いことだ。畳一畳分しかない個人商店から大規模商業施設まで、屋台のような大衆食堂から高級中国料理店まで、様々なお店が町に溢れ、人々の熱気と活動力が伝わってくる。
地形は、海を挟んで香港島とカオルーン地区の2つに分かれている。香港島は山があり、海辺は平地だが少し内陸へ行くと登り坂となっている。中地区、東地区、西地区があり、海辺の平野部にオフィスビルが、山に向かう傾斜地に高級高層マンションが建っている。内陸に進むと傾斜はきつくなる。マンションから海方向は見下ろす形となるので、眺めは良い。中地区が中心部で、ここのオフィスビル群を海の対岸から眺めたシーンが香港の写真としてよく使われる。カオルーン地域は商業区と住宅区で、海沿いの地域は公園となっており、週末は人でにぎわう。
中心部には、高層オフィスビルが立ち並んでいる。ビルは、壁が鏡状に輝いているものや鋭角的輪郭線を持つものなど、現代的デザインとなっている。高層ビル群は、欧米の都市でも見られるが、香港はビル群の外観が現代的なのが特徴だ。高層なのはオフィスビルだけでなく、アパートも高層ビルとなっているものも多い。オフィスビルとは異なり、古びた飾り木のない灰色コンクリート壁のビルだが、どのアパートも20階以上はある。お店も住居も狭い空間に密集している感じだ。
お店は、ハンコ屋、占い、お茶、不気味な珍味食材を売るお店等、様々だ。香港といえば、にぎやかな看板が有名だろう。派手なネオンの看板が、縦ではなく横に、お店から道路側に突き出す形で取り付けられている。大通りではお店の看板が大量に横に伸びているので、道路に光のアーケードがかかっているようだ。中心部には、欧米系のブランドショップが沢山ある。
香港の市場は、昔の日本のようにたくさんの小売業者が集まったものだ。中華料理は何でも食材にするといわれているが、市場では何でも食材として売っている。陳列は小奇麗に整然と並べるのではなく、たくさんの食材を無造作に山盛りで所狭しと並べている。生きたカエルも食材として売られていたが、生きの良さなのかピョンピョン店の中で飛び跳ねていた。香港では生活に関する食材・日用品は何でも売っている。商いパワーが香港の活動力となっているようだ。香港ドルが通貨であるが、人民元建てで売られている商品もあった。
香港には路面電車が走っている。2階建てなのが特徴だ。車体は古く歴史を感じるもので、高さ方向も水平方向も細長い。丸いヘッドランプが印象的だ。一方、バスは車体が比較的新しく、2階建ての分、大型サイズである。
中地区には銀行が多い。大型の銀行の一つに行ってみた。内装は日本とは異なり、一見では銀行らしくない。奥の方に行員が在席し、机のうえにある目の前のパソコンを睨めっこしていた。画面は英語であり、英米のシステムを使用し英米のビジネススタイルで業務を行っているのが分かる。店内は英語と中国語両方が使え、外国人も多かった。香港の銀行が国際化していることを感じた。香港が国際金融都市である所以である。
香港の山の頂上に行った。ここは観光名所であり商業施設となっている。街すべてが見下ろせる。夜は大量の高層ビル群の灯りが輝き、圧巻だ。海近くにオフィスビルが、山のふもとにはマンションが林立している。どちらも高層建築で棒のように細長い。香港では、シンガポール同様、日本のような一戸建て住宅は少ない。平地の高層のアパートに住んでいるか、富裕層なら、標高の高い、山のふもとの高層マンションに住んでいるようだ。
香港には、外国人も多い。休日の中心部には、出稼ぎと思われるフィリピン人女性の人たちでいっぱいになる。カオルーン地区では、パキスタン系の人たちをよく見かけた。金融機関では、英語が通じるようで欧米人も見かけた。日本人観光客が多いためか、観光ガイドでは、日本語を話す現地ガイドをアピールする旅行業者が多かった。
香港と深センは陸続きである。同じ中国であるが、香港は特別行政区として独立した地域となっている。深センは中国大陸の都市として近年大きく発展している地域だ。直接見るため出かけてきた。香港から列車に乗り深センに向かった。香港は密集した大都市であったが、郊外では、空き地も多く土地に余裕がある。香港とシンセンの境界の手前に駅があり、そこからは徒歩で深センに入る。深センの入り口には管理事務所があり、外国人はパスポートの検査と査証の取得、中国人は自由に出入りとはいかず、審査を受けることになっている。中国人の審査所はたくさんの人で長い行列ができていた。香港の人が物価の安いこちらで買い物をするからと思われる。人の往来の多さを感じる。最初間違えて、中国人対象の列に並んでしまった。自分の順番が来てパスポートを見せたら、場所が違うと言われた。どこに行けばよいかとの案内はなく、まったくサービスが悪い。外国人向けの審査所に行っても、係官は威張っているような感じで、印象は悪かった。香港との違いを大いに感じる。
ここでかなりの時間を費やしてしまったが、やっとのことで深センの街に出た。まず感じたのは、タクシーの多さだ。走っている車といえばタクシーばかりであった。駅前のショッピングセンターに入った。カバン売り場、オーディオ売り場などを見たが、店舗のつくりに飾り気はなく、そっけない感じだった。雰囲気は、香港のようなにぎわいはなく、発展途上を想起させるが、発展の勢いは感じた。香港から来たと思われるお客が人民元で支払おうとしたら、香港ドルで支払うようお願いされていた。紳士服売り場では、商品がそっけなく並び、昔の日本の売り場のようだったが、逆にいえば、相当な勢いで日本や香港に近づきつつあるようにも感じられる。農村部から来たと思われる女性が、路上で農産物を売っていた。深センは大きく発展したが、周辺農村部との格差は広まったのではないか。モノを売るため、深センに集まってきたのだろう。

セントラル地区の川沿いにある公園にて。セントラル地区は、高層ビルが立ち並ぶ香港の中心部である。

セントラル地区から川の対岸のカオルーン地区を見る。

川の向こうに見えるセントラル地区。近代的なビルが立ち並ぶ。

川沿いに建つ香港コンベンション&エキシビション・センター

セントラル地区を見る。香港の代表的な風景である。

セントラル地区の広場にて。

香港といえば、この派手な看板。道路に堂々と貼りだした横長の看板が印象的だ。

山の頂上から麓の市街地を見る。山の斜面に高層ビルが立ち並んでいる。

山の斜面に立つ高層ビルはみな高級マンションである。窓が大きく、眺めが良さそうだ。

深センに行った。深センの駅前の街並み。

深セン駅。駅前は大きく開発されている。

深センの風景

深センは急激な経済発展で開発された。新しいビルが立ち並ぶ。

深センの町は、商業施設の拡大が進んでいる。

新しい近代的な建物が多いのが特徴。

香港のカオルーン地区。大きく派手な看板が圧倒的な存在感を示している。

同じくカオルーン地区。セントラル地区と比べて古い街並みではあるが、お店が密集している。

看板が街を賑やかにしている。

対岸のセントラル地区を見る。夕日を受けてビルが輝く。

香港のビル群。香港を象徴する風景。

川の手前は公園となっている。対岸の高層ビル群がきれいに見える場所で、人が多い。

中心部から少し外れた住宅地の様子。密集地である。

2階建てのトラムも香港の名物である。